土鈴

早いものでもうすぐ、今年も半年過ぎる。
ボツボツ来年の干支、戌の新作にとりかからなくては・・と二人共々思いを馳せる。来年はどんな戌に?
何もないところから大体のスケッチを描きイメージを作る。
イメージが出来たらそれを立体にしていきながら・・・そんな創作するところが一番面白く楽しい。

まだ二十代で、趣味で郷土玩具を買い求めていた頃、自分たちが郷土玩具を創る事になるとは、露ほどにも思っていなかった。
しかし、自分たちで何か創ってみたい思いはあって、七輪を二個買い求め、炭を買い、石油缶をつかって休みの日、素焼きの鈴を二人で作った事がある。
七輪の炭を入れる部分が内窯で土鈴は二個しか入らなかった。
それでも窯出したばかりの暖かい土鈴に二人とも感動した。
思い返せばあの頃から、郷土玩具の道に足を踏み入れていたのかもしれないな。